いざという時の護身術は身に付けておくべき?
性犯罪に合わないために普段から気を付けていても、犯罪者は向こうからやってきます。
女性の力では男性に太刀打ちできません。
そこで護身術を身に付けておけば、犯人を撃退できる!とお思いの方も多いのではないでしょうか。
護身術とは相手を制圧したり、返り討ちにすることではありません。
護身術は攻撃手段ではない

護身術と聞くと、相手の手首をひねり上げ、頭突きや掌底をお見舞いするようなイメージが多いですが、これは空手や合気道が護身術に有効という認識が広まったせいかもしれません。
もちろん、護身術を身に付けることで、とっさの対応ができたり、いざという時に身を守れるので「護身術を身につけておくべき?」と言われれば、習った方が良いでしょう。
護身術とは「身を守る術」と書きます。
相手を攻撃したり、返り討ちにする方法ではありません。
危険な時間に危険な場所に行かない

これぞ護身術の極意。
それは危険な時間に危険な場所に行かないこと。
夜など薄暗い時間に、人気のない場所を独りで出歩かず、被害にあいにくい行動を常に心がけることが一番です。
それが徹底されていれば武術の心得は必要ありません。
最良の手段は大声を出して逃げること

自分が注意してても性犯罪のリスクはゼロにはなりません。
- チカンにあった
- 不審者に手を掴まれた
- 部屋に男性が押し入ってきた
そんな時は抵抗するのではなく、相手が一番嫌がることをしましょう。
相手が一番嫌がることとは
「大声を出して、その場から逃げること」
怖い思いをした時、大声を出すのは想像以上に難しいこと。
そんな時は防犯ブザーを鳴らして、遠くに投げると効果的です。
大声を出せば相手もひるみ、周辺の人に助けを求めると犯行が未遂で終わる可能性が高くなります。
逃げるための護身術を覚えよう
もし護身術を身に着けるなら、相手をねじふせたり、反撃するようなものではなく逃げるための護身術を覚えましょう。
その方が自分が傷つけられずに済みますし、あとあと面倒に巻き込まれにくくなります。
逃げるための護身術はYouTube動画にいくつかアップされていますが、兵庫県警察公式チャンネルの「女性のための護身術~フルバージョン~」が大変参考になります。
一度目を通しておきましょう♪
抵抗すれば報復がある
身の危険が迫った時、相手を撃退したり、反撃すれば退散する可能性はあります。
ですが、相手が強硬手段に出て刃物を取り出す、逆上して本気で殴りかかってくる可能性もあります。
そうなってしまったら護身術どころの話ではなく、身の危険どころか命の危険すらあります。
そのためにも大声を出して逃げることが大切です。
護身術としておすすめな武道
それでも、護身術として武道を習うことはいざという時はもちろん、心身の健康のためにも良いことです。
数ある武道の中で護身術になる武道を3つ紹介します。
合気道

合気道は相手の重心を崩したり、関節と骨格や筋肉の構造を利用して相手を制する武道です。試合がないので痛い思いをほとんどせずに習い続けることができます。
合気道を習う人たちの中にも女性は多く、女性が初めて習う武道としておすすめです。
不審者に襲われた際にも活かせる所作がたくさんあって実用的ですし、自分が転んだ時に怪我を最小限にする受け身もできるようになります。
少林寺拳法

少林寺拳法は合気道に打撃を組み合わせたような格闘技で、急所を狙った一撃必殺の打撃や相手を組み伏せる投げ技がたくさんあります。
こちらも女性の習い事としてもおすすめで、組み手ではなく型の演舞などで技を磨くことで痛い思いをせずに習得できます。
キックボクシング&ボクシング

ボクシングやキックボクシングはダイエット、エクササイズとして習う女性が多く、引き締まった肉体としなやかで俊敏な動きが身につきます。
筋肉量が増えるので代謝も向上し、美容効果も高く、女性に人気です。
体力や持久力、動体視力、アジリティが磨かれ不審者に襲われた時に力強く逃げ切ることができるようになります。
痴漢行為などに腹を立て暴力を振るうのは正当防衛?
チカンや性暴力は許しがたい犯罪行為です。
被害に遭われた女性は恐怖で身も心も震え上がってしまうもの。
中には怒りから不審者を殴る、蹴るなどして撃退しようとする女性もいます。
やむを得ない理由とはいえ、相手に危害を与えることは正当防衛になるのでしょうか。
過剰な反撃でなければ正当防衛が成立する
不審者から襲われ、「手をつかまれた」、「羽交い締めにされた」、そんな時に逃げるため相手を殴ったり蹴ったりする場合は、差し迫る身の危険から脱するための正当な理由になりますので正当防衛が成立します。
・相手の侵害行為が不正、違法であること
・身の危険が差し迫っていること
・防衛のための行為であること
・やむを得ずした行為であること
・相手に向かっていき、繰り返し殴る蹴るなどした
・必要以上に凶器を使った
・障害が残るような大怪我をさせた
・謝罪や反省の態度を示されても追撃した
身の危険から脱したにも関わらず、こうした行為をすると過剰防衛となり、逆に傷害罪に問われる可能性があります。
撃退グッズを使うのは犯罪になる?

か弱い女性が身を守るためにスタンガン、催涙スプレー、警棒などの撃退グッズはネット通販で簡単に入手できます。
社会通念上、女性は弱者として、撃退グッズを所持することが暗に認められていますが、男性が持つと軽犯罪法違反になる場合があります。
もしもの時にスタンガンを使用したり、催涙スプレーを噴射する、警棒で殴るなどの行為は身の危険を脱するためだけに使用すれば犯罪にはなりません。
罪に問われるのは、身の危険を脱した後に「こらしめてやろう」、「治らない怒りを晴らしてやろう」という理由から、しつこく攻撃した場合です。
特に催涙スプレーは熊などの大型動物向けのものを使用すると、失明や重度の障害が残る可能性がありますので、所持することは正当な理由とはいえません。
危険が迫ったら大声を出せるかが運命の分かれ道

最大の護身術は危険な目に合わないための行動をして、予防するということ。
もし不審者に襲われてしまった場合は、抵抗したり撃退しようとするのではなく、その場から大声をだして逃げることが最大の防御になります。
本当に怖い時ほど大声を出せないものです。
そこでいかに勇気を出して大声をあげられるかが、その後の運命を左右すると言っても過言ではありません。
武道を習って不審者を撃退する方法を習得するよりも、いざという時に冷静に毅然とした態度を取れる心の強さを磨きたいですね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません