新歓コンパ、会社の飲み会でセクハラに合わない方法
4月は大学入学や就職で新生活が始まる希望に満ちた時期。
大学や会社の先輩も新しい仲間の歓迎会を開いてくれることでしょう。
お酒の席はコミュニケーションもスムーズになったり楽しいもの。出会ってばかりの先輩や上司のパーソナリティを知るためのチャンスでもあります。
ですが、宴席ではお酒が絡んだトラブルが起きてしまいがち。その一つに『セクハラ』があります。
お酒の席はセクハラにあいやすい

お酒の席ではセクハラ被害が特に多い場所です。
やっかいなのが相手がセクハラだと自覚してないこと。
例えば…
- 肩や腰に手を回される
- 彼氏の有無や経験人数を聞かれる
- 下着の色や胸の大きさを聞かれる
- 太ももに手を置かれる
- 下ネタを言わされる
- お酌させられる
他にも「女子力高いね」、「子供は何人欲しい?」などもジェンダーに関する言葉になりますので、受け取る側の女性が不快だと感じたらセクハラになります。
こうしたセクハラ行為から身を守るには、お酒の席でどう立ち振る舞いをすれば良いのかを紹介します。
先輩・上司が酒に酔って理性的じゃなくなる

普段は温厚で優しい人でもお酒が入ると人が変わったようになる酒グセの悪い人や、酒乱になる人、悪ノリする人が1人はいるもの。
中にはセクハラの常習犯がいたり、新歓コンパや新入社員歓迎会後にレイプ被害にあった女性もいるので、歓迎される側とはいえ丸腰で参加するのは危険です。
立場の弱い新人を狙う立場のある先輩・上司たち

新入生や新入社員は会社でもっとも立場の弱い存在。
苦労して受験勉強をクリアして入学した志望校、神経をすり減らしてようやく内定した企業に入社した新人さんたちは、社会の常識や大人の宴席のマナーなどが全然わからないのも当然。
もし先輩・上司のアプローチを断ったら新生活が台無しになるんじゃないかという不安と隣り合わせです。
そうした心理状況から断ったり強い態度でこないとわかった上で、セクハラを働く先輩・上司もいます。
アルハラやデートレイプドラッグに注意

お酒を無理やり飲ませるアルコールハラスメント(アルハラ)や『デートレイプドラッグ』を使った性犯罪にも注意が必要です。
アルハラで繰り返し一気飲みさせられた、アルコール度数の高いお酒を飲まされたという話は毎年のように聞かれます。
そして毎年のように急性アルコール中毒で病院に搬送されたり、命を落とす人さえいます。
セクハラ対策とアルハラ対策はよく似ています。
参加人数の少ない宴会や二次会ではデートレイプドラッグの被害に合わないための対処策も意識しておきましょう。
自分の入学した大学、入社した会社に限って、そんな犯罪まがいなことはないだろうとお思いかも知れません。
実際にそうした事件は実際に起きていますし、ニュースにならずとも多数の方々が泣き寝入りしていたり、立件されていないだけで、多くの被害者がいます。
飲み会でセクハラされないための方法
お酒はマナーを守って楽しく飲むもの。
セクハラ対策とはいっても

場の雰囲気を盛り下げちゃうかも…

嫌がりすぎて待遇が悪くされたらどうしよう
こんなふうに思わず、こちらで紹介する対処法をぜひ参考にしてください。
お酒は飲み方を知ってこそ大人
お酒はコミュニケーションを円滑にし、みなが陽気にワイワイ楽しく過ごせます。
いくら無礼講でも礼儀とマナーまで無視して良いわけがありません。
お酒を飲むと酒乱になる人、酒グセの悪い人にもそれは当てはまります。
宴席はみんなが楽しめる場であるべき、そこには最低限のルールが存在します。
それがお酒のマナーです。
- 相手を不快にさせる態度を取らないこと。
- そして自分が酔い潰れてしまわないこと。
この2つは必ず守りましょう。
特に新入生の多くは未成年ですから、お酒を勧められるのは論外です。
新入社員の場合は自分が酔い潰れないお酒の飲む量、飲み方を見極めることが大事です。
なるべく女子で固まる

女性同士で固まると、女性同士の監視の目が働き、セクハラされにくくなります。
女性同士ならアルハラもセクハラの心配もほとんどなく、安心してお酒を楽しめますね。
もしセクハラをされても、すぐ近くの女性に助けを求めることもできますし、女性の非難の集中砲火を浴びせられます。
先輩・上司に捕まったらトイレを使ってシレっと席替え

女性同士で固まると言われがちなのが

女同士で固まってないで、みんなとコミュニケーションしろ
といった注意や

○○ちゃん、こっちの席で一緒に飲もうよ
というお誘いです。
どちらも宴席では断りにくい一言。
いろんな人とコミュニケーションを取ることは大切なこと。
先輩・上司に呼ばれて席の移動も頭ごなしに断るわけにはいきません。
ですが、ずーっと質問をされたり、その場を離れられない雰囲気があったり、特定の男性につかまることがあります。
単に話が盛り上がったり、あなたの趣味・特技・経歴などの話を酒のつまみにしている場合もありますが、トークの内容が下ネタだったり、軽いボディタッチがあると赤信号。
「この場を離れたい!」と思ったらトイレに立ち、トイレから戻ってきたら女性の固まっているテーブルや静かに飲んでいるような安全そうなテーブルにお邪魔して、シレっといなくなってしまいましょう。
下ネタには乗らない

男性からの下ネタにはのらないようにしましょう。
下ネタの内容で反応したり、自分なりの意見を述べたり、逆に下ネタをヒートアップさせるようなトークをしてしまうと、「こいつは下ネタOKなんだ」と思われてしまいます。
そうなると、ひんぱんに下ネタを言われるようになるかも。
最悪「この子はエロい子」だと思われてしまうと格好のセクハラのターゲットにされてしまいます。
下ネタは場を盛り上げる定番トークではありますが、反応しないことが一番です。
お酒が好きでも最初は控えめに
お酒が好きでも酒豪をアピールするのはおすすめできません。
「お酒が飲める子」の印象を与えてしまうと、「もっと飲め」、「こんなんじゃ酔わないだろ」と、だんだんエスカレートしていってアルハラに繋がります。
周りからも「お酒が飲める子」と認知されてしまうと、飲まされていても好きで飲んでいるように見えてしまい、酩酊状態になっても助けてもらいにくくなってしまいます。
自分の気が済むまでお酒を飲むのなら、自分のことを周りに知ってもらい、自分も周りのことをよく知ってからが良いでしょう。
トイレに立ったら残した飲み物を飲まない

新歓コンパや新入社員歓迎会でデートレイプドラッグを使って性的嫌がらせを受けたという事件が過去にありました。
これは大学や会社の飲み会に限らず、合コンやデートでお酒を飲む際に徹底して欲しいのが「トイレに立ったら残した飲み物を飲まない」ということです。
また、自分の頼んだ飲み物以外は飲まないようにしましょう。
トイレに立っている間にデートレイプドラッグを混入されてしまうかもしれません。
元TBSワシントン支局長からデートレイプドラッグを使われ強制性交被害に遭われた伊藤詩織さん事件もこの手口です。
必ず終電で帰るか同期や女性社員と一緒に帰る
宴会が盛り上がり、お酒も入って気分も良くなったので、そのままの流れで二次会というのも珍しくありません。
何事もなく楽しく過ごせれば良いのですが、終電は気にしましょう。
終電を逃してしまうと朝まで付き合わされたり、最悪の場合はホテルに連れ込もうとしたり、タクシーに乗せられ部屋まで上がり込まれるなんてことも。
帰るときは女性同士で固まって帰りましょう。
男性側もセパる(セパレートする:複数の女性の中から1人の女性だけ引き抜くこと)のが難しいですし、誘われてもみんなで拒否すれば怖くありません。
それに集団で帰ることで防犯効果もあり、変質者からのつきまといや痴漢被害も未然に防ぐことができます。
もしセクハラされてしまったら
宴席で気をつけてていても、男性の隣りに座ることは多々あります。
自分から男性に仕事の話、心構えの話などを聞くこともあるでしょう。
セクハラされにくい立ち回りをしていても、セクハラをされてしまう可能性はゼロではありません。
もしセクハラされてしまったらどうしたら良いかを紹介します。
体に触れられたら拒否する

しつこく体に触られたら、毅然と拒否する姿勢を示しましょう。
ケンカ腰で拒否すると別の問題が出てきてしまい収集がつかなくなってしまいますので、嫌がっている心境を察してもらう言葉を選ぶと良いでしょう。
例えば…
- もう、いい加減にしてください。
- こういうのって良くないと思うんですけれど…。
- いくら○○さんでも、これはダメですよ。
セクハラをするような先輩・上司に敬意など必要ありませんが、あらぬことで自分が悪者にされないとも限りません。
相手を刺激せずに、拒否する姿勢を伝える言葉を上手に選びましょう。
さらに上の上司に報告、相談する

セクハラ問題で大学内の立場、会社内の立場が危うくなるのは新人さんだけではなく、セクハラをした先輩・上司も同じです。
以前よりもセクハラに対する社会の目は厳しくなっており、大学内や社内でもセクハラに関するガイドラインやセクハラ事案の罰則が設けられていることが多くなってきました。
例えば大学の2年生の先輩にセクハラされたら、3年生、4年生にセクハラされたことを相談してみましょう。
会社であれば、課長にセクハラされたら部長、部長にセクハラされたら人事部や役員に相談しましょう。
同期や同僚、女性の先輩などにも相談しましょう。
産業医に相談する

大学であればカウンセラー、会社であれば産業医を積極的に利用しましょう。
メンタル面のケアをしてくれるほか、会社に対してプライバシーを最大限配慮して働きかけをしてくれます。
その他、大学外・社外の相談窓口を積極的に利用してみましょう。
悪質な場合は被害届を出すことも視野に
強制わいせつや強制性交の被害にあうと、もはや正気ではいられなくなるほど心がボロボロになってしまいます。
これ以上セクハラがさらにエスカレート、常態化しないようにするため、法的手段に出る方法を検討した方が良いかも知れません。
また、セクハラに抗議したことで社内での待遇が変わった場合も裁判によって権利の回復と損害賠償を求めることができます。

裁判になった場合は証拠が物を言います。
- セクハラのメールやLINE履歴
- 発言を録音した音声データ
- 誰にいつどこで何をされたかの日記
- 防犯カメラなどの映像や画像
- 第三者の証言
- PTSDやパニック障害などの精神生姜となれば医師の診断書
こうした記録を取っておくことで裁判を有利に進めることができます。
また裁判ではなくても、会社に相談する時も、こうした証拠があると会社としても対処法が明確になります。
自分だけが嫌な思いをしなくても良いように記録は細かく残しておくことをオススメします。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません